スポーツ時の肘関節脱臼(肘関節後方脱臼)

二井院長

今回はスポーツ時のひじの怪我の脱臼についてです。
ひじの脱臼は、小さな子供やスポーツに多く見られる症状です。

肘の脱臼の整復(はずれた肘をはめる)を2回行なう機会がありましたので、そちらについてお話したいと思います。

目次

スポーツの転倒などの衝撃での肘関節脱臼(肘関節後方脱臼)

二井院長

今回は、スポーツ等の衝突や衝撃での脱臼に多い「肘関節後方脱臼」です。
肘の外れた写真がありますので、観たくない場合はこれ以上閲覧しないで下さい。

「肘関節後方脱臼」は肘関節の構造上、骨折などを経ずに脱臼した場合に多い症状です。

私がトレーナー帯同をしている、社会人サッカーチームのリヴィエルタ豊川のF選手がプレイ中に起きた負傷です。

私がトレーナー帯同をしている、社会人サッカーチームのリヴィエルタ豊川のF選手がプレイ中に起きた負傷です。

肘関節脱臼の原因と症状

受傷の原因は相手と競り合い、転倒し手を突いた際に負傷。
転倒時の勢いと自重を支える際に、腕にかかった負荷で肘関節が外れてしまったものと推測されます。

関節というのは、骨の形状により動きなどが制限され、関節包や靭帯筋肉といった組織で覆われていますが、力の加わり方によってはハズれてしまいます。

上のイラストの様に、前腕に2本あるうちの親指側の橈骨という骨の肘付近には、橈骨輪状靭帯という靭帯が存在します。

この靭帯が、引っ張られたり、転倒して手をついたりする事で、正常の位置から逸脱しまうことで脱臼は起こります。

脱臼の痛みは外れる際も外れているときも非常に強い痛みを伴います。
特に子供など関節が柔らかく靭帯や筋肉に十分な柔軟性があるときより、成人して身体が出来上がった状態ほど脱臼の痛みは大きくなります。

受傷の際は、腕が動かないようにしっかりと支えて、整形外科もしくは柔道整復師のいる接骨院へいかれることをおすすめします。

その場で、肘関節の整復による応急処置

二井院長

強い痛みを伴うので、その場で整復を行います。

整復とは、骨折や脱臼によりズレてしまった骨や関節を元の位置に戻すことを言います。
今回見た目にも骨折はなかったため、手技徒手で行う整復の可能な私が対応しました。

たまたま知り合いの柔道整復師の先生が相手チームのトレーナーに帯同していたので、助手として手伝ってもらいました。

二井院長

脱臼は、しっかりと知識と技術があれば、外れている時間が短ければ短いほど、はめることもすんなりできます。

逆に外れた状態が長いと、関節を覆っているはずの組織に腫れや硬直などが進みはめにくくなります。

整復は無事成功です。
骨ははまりましたが、成人しているため、関節や靭帯筋肉などに損傷がないかも確認してもらうために、整形外科の受診をおねがいしました。

脱臼は、大人の方が痛みは強く、その周辺の組織も傷つきやすいです。

脱臼のレントゲン写真はこのような状態です。
本来の関節周りの組織も大きくズレることになるので、衝撃時やそのままにしていている時間が長いほど、周りの靭帯や筋肉等も傷ついている場合があるわけです。

翌日に整形外科にて、肘の内側側副靭帯断裂の診断があり、2週間のギプスによる保存治療となりました。
ココでしっかりと靭帯も踏まえ治療しておかないと脱臼グセがついてしまうかもしれません。

ギプスが取れてから、リハビリを経てスポーツ復帰という感じです。

肘関節の脱臼をしてしまったら、

二井院長

脱臼してしまった状態を見ると、周りの人もどうしたら良いかわからず混乱してしまうと思います。

初めて脱臼する、もしくは、脱臼して人がいる現場に遭遇すると、混乱してしまうと思います。
これは、痛む本人以上に周りの方も同じことです。

  • まず、深呼吸して落ち着く
  • 腕が動かないようにしっかりと抱える
  • 医療機関へ早急に受診

早期の整復がとても重要だと思います。
豊田の上郷接骨院では、脱臼の応急処置も対応しています。
緊急の場合が多いと思います、パニックにならず落ち着いてお電話ご連絡ください。

ご予約・ご相談は電話もしくはLINEからご相談下さい。

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